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漫画【大今良時『聲の形』1巻】レビュー・感想:障がい者への差別とイジメを描いた問題作

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耳の聞こえない転校生「西宮硝子」がある日やってくる。
そして退屈をまぎらわすためだけにいじめる「石田将也」の物語。
朝日新聞に話題作として取り上げられていたので読んでみました。

高校3年の春から話しが始まります。

西宮硝子に会いにきた少年。しかし逃げられます。(理由がわかればあたりまえですが)

そして6年前の出会いのシーンの回想に話が戻ります。

小学6年生のとき、西宮硝子が転入してきます。

耳が聞こえないけれど、クラスにとけこもうと努力する硝子。

頑張り、とても優しい子なのに、将也を中心にクラス全体でいじめます。

いじめはエスカレートして、耳の聞こえない人の生命線でもある補聴器を奪い、捨ててしまいます。

教師からも注意されますが、この担任教師もクズです。

いめじに対して先生の手を煩わせるな。というだけでなく、気持ちがわかると言い張りました。
もうこのへんからこのマンガを読んでいて胸クソ悪くなりました。

担任は対応した既成事実を作るためだけに、いめじていた人は誰かという追求をクラスで行います。

そして追求が始まると、担任を筆頭に、将也のまわりについていた友人たちは、手のひらを返し、将也が悪いと突き放します。

そこから将也を逆にクラス全体でいめじめることになります。

しかし、そんな将也に硝子は手を差し伸べます。それさえも将也は拒否しますが・・・

ある日突然、硝子は転校します。

その後に将也の机にいたずら書きされているのを硝子が消していてくれたことに気が付きます。(それでも感謝するどころか、硝子がすべて悪いということを貫く点は現実的であり、読者にこびらないこの作品のすごいところかもしれません)

あとは、将也が小中高といじめられ(というよりはシカトされ続ける)日が続き、冒頭の高校3年に話が戻ります。

自殺を決意した将也が硝子に会いにいきます。そして2巻へ。

感想

正直救いようのない主人公です。久しぶりに不快に感じた作品でした。
しかし、決して美化することなく(ヒロインがあそこまで性格が良いのは美化している感はありますが)、いめじの実態に真正面に向き合っている作品であり、読めば読むほど考えさせられる点では、すごい作品ともいえます。
そして読後感は最悪ですが、それでも次が気になってしまうのも事実。きっと買ってしまうんだろうな~

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