【織田信奈の野望 全国版 22巻】レビュー:歴史の湾曲をうまくまとめてハッピーエンドの最終巻

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歴史の湾曲をうまく回避したシナリオ

ライトノベル『織田信奈の野望』が22巻でついに完結した。
春日みかげ氏とイラストにみやま零氏がタッグを組んで、テレビアニメ化もされた本作。2009年にGA文庫から1巻が発売され、2014年にファンタジア文庫からの11巻が『織田信奈の野望 全国版』に改題して、トータル10年でフィナーレを迎えた。
戦国武将が美少女になった世界へとタイムスリップした男子高校生の良晴。そこで織田信長ではなく織田信奈なる少女と出会う。
未来から過去へ来た良晴は、再び本来住んでいる未来へ戻り、信奈と共に生きていくために奮闘する。
歴史上では本能寺の変で亡くなる信奈、未来(現代)に居なくてはならない存在の良晴。その二人が歴史を湾曲させることなくハッピーエンドを迎えるために、仲間の力を借りながらそれを達成させる。
そうもってくるかと驚嘆するシナリオ展開、二人が同じ世界で歩む理想的なハッピーエンド。

そして、余韻をもたせるところもにくい演出だった。

アニメ化してほしい内容ですが、2012年のテレビアニメ以降動きがなかったからまずないでしょうが。
ドラマチックな展開だけにぜひ映像化してもらいたいところ。
当初は完全にご都合主義で歴史を湾曲させてしまってでもハッピーエンドか、過去は変えられないから、それぞれの世界で想いをもったまま生きていくかのどちらかと思っていただけに、良い意味で裏切られたシナリオを作った春日みかげ氏に脱帽です。

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