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夜宵草【ブルーハーツ】レビュー:ReLife作者の青春群像劇再び!しかし闇の描写が重い

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ブルーハーツ あらすじ

「何してんだろーなー、俺」
高校生活も半分が過ぎたのに、未だ夢も希望も…そしてクラスに友達すらもいない那木夕日は刺激の無い毎日を過ごしていたが、突然進級の危機に陥ることに!
学年成績ワースト4人の留年候補と1人の教育係が織り成す、甘酸っぱく苦さもある青春群像劇が始まる!!

ブルーハーツ レビュー感想

ブルーハーツの作者の夜宵草 氏(やよいそう)といえばテレビアニメ化もされた『ReLife(リライフ)』。
連載は終了していますが、コミックも15巻で完結するとの予告がありました。

さて、本作は10年前に自身のWebサイトで公開していた漫画をリメイクした作品。
ReLife同様に主人公やその周りの子たちが自分自身の心の葛藤に打ち勝ち、友人たちとともに幸せを掴み取っていくというもの。
20話までの段階では、主人公である那木夕日の期待と挫折、彼をとりまく仲間の心の闇を一つ一つ取り除いていく学園ものの物語になっています。


しかし、無料アプリから読めるのでくわしくはそちらを読んでもらえればと思いますが、作品ページのタイトル画像を見た時にヒロインと思っていた瀬戸風花がかなりの曲者でした。



自分のおかれている状況・家庭環境等から自暴自棄になり、何股もかけている子。
遊び歩いている設定なのはわかっていましたが、まさかここまでとは。

挙句の果てに騙されていた彼氏たちが集まり、集団でまわされたあげく、その様子をスマホで撮影され脅される始末。

彼氏たちがおかしたことは完全に犯罪なわけですが、自分がまいた種なわけですから同情はできません。
しかし、この作品にここまでの描写が必要なのだろうかとも思ってしまうわけです。




母親に見てもらいたいためとはいえ、もう少し丁寧に描いてくれないとこれでは、ちょっと・・・
主人公くんたちのおかげで脅迫から逃れられ、水沢叶衣の助けにより自殺も未遂(後から飛び降りる気は毛頭なかったように発言するのもちょっとね)で終わり改心するわけですが、メインヒロインとしては一線を超えてしまった感が否めません。

それでもこの一言「遺された人がどんな思い出そのあと生きるか、ちょっとは考えてよ」

「立ち止まってさえくれれば誰かの助けが間に合うかもしれないから、違うものが見えてくるからもしれないから」これらは名台詞だと思います。
ここまでの胸糞悪い展開を払拭してくれます。


それでも、性犯罪と自殺未遂という女性にとっては一生心の傷として残りそうなことが、ボコってきただけで解決されてしまうのは、事件の内容からすればあまりにも軽く扱いすぎる気がする。
もう少し違うカタチの話の展開にすることはできなかったのかと、せっかく感動できる物語や台詞をつくれる作者なだけにその点は残念に感じます。



なにはともあれ、風花は今まで抱えてきた闇を解放でき、バカがつくほど真っ直ぐに思ってくれる仲間に出会えて救われたようで、また一歩、五人の友情が深まった感がします。
次はもうひとりのヒロイン、クールビューティーな水沢叶衣の問題に焦点があたっていくが、これもテーマが暗くて重いです。
スカッとしたかと思うとすぐにドスンとくるのがブルーハーツ。
それでも読み続けてしまう魅力をもつ夜宵草マンガ。
まだまだ続いていきそうです。

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