矢野としたか『おもいがおもいおもいさん 2巻』を購入したので少しネタバレありレビューです。
おもいがおもいおもいさん 第2巻 レビュー
実らないと思った想いが叶った恋人の二人、軽井沢 両と面井(おもい) みとん。
才色兼備ヒロインみとんは好きとなったら一途という言葉を通り過ぎて暴走する愛がとにかく重い。
付き合った直後に既に結婚前提で、あれやこれやと重みのある想いを両にストレートにぶつけてきます。
そんな二人でも、恋人としての進展は遅い。みとんの積極さをもってすれば何でも言うことをきいてくれそうな気もしますが、実際はキスさえもしていないウブな関係。
友人に茶化されながらも、本気で彼女のことを思うシーンがところどころに垣間見えて、これがまたみとんの想いを強くしていきます。
ひょんなことから面井家のグアム旅行に同行することになったが、新婚旅行の下見感覚で水着選びから何から楽しみでしかたないみとん。
楽しみすぎて風邪をひいて当日一人で寝込むことになってしまう。
面井の母の策略で看病に呼ばれた両。
寝込んでいる姿を見られたくないとダダをこねる彼女を説得させる最強の言葉「どうせいずれ全部見るんだよ」。
普段結婚後のことを持ち出すみとんのお株を奪うセリフに即落ちして、おとなしく看病してもらうかわいい一面をみせます。
二人きりのシチュエーションにグアム旅行よりも良かったと思う健気さ。
本当に好きなんだなと感じます。
その後の面井家の反応が愉快すぎます。どんだけこの父親は溺愛しているんだか。そして母も飛行機を降ろさせないの意味が堕ろさせないって、意味が違っているし、家族揃って愉快すぎです。
その後は林間学校でもイチャつきつつも、周りのキャラにいじられる二人。このボケツッコミも4コマ漫画の日常系っぽくて楽しかったです。
子供できちゃった
久しぶりのデートでやってきたゲームセンター。
そこで初めての子供ができます。という言い回しをするみとん。単にクレーンゲームで獲ったぬいぐるみをさしているのですが、些細なことでも将来に結びつけてしまうところは、通常運転の想いの重さ。これこそこが『おもいがおもいおもいさん』の醍醐味ですね。
プリクラもといプリカツの写真1枚撮るのでも重量級の想いをぶつけてきます。
垣間見る普通の想い
何かと結婚や70年これから寄り添って生きていくといった重すぎる想いをぶつけてくるみとんですが、2巻ではみとんへ遠慮しがちの態度に本音をぶつけ合おうとする、ごく普通のカップルの過程が描かれていて、なんだかんだ言っても普通の高校生カップルだなと、微笑ましいシーンがありました。
3巻ではどのような想いをみせてくれるのか楽しみな漫画です。