レンタルおにいちゃん第4巻(完) レビュー：レンタル終了！そこにいたのはあたりまえの笑顔を取り戻したセーラー服美少女

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一色箱氏の描く、訳あり偽り兄弟をレンタルで手に入れた少女の成長が描かれた漫画『レンタルおにいちゃん』の4巻を購入しました。
本巻にてレンタルおにいちゃんは最終回を迎えます。

レンタルおにいちゃん第4巻あらすじ

“少女と青年がレンタルしたのは、色あせることのない輝かしい時間。”
“偽兄としてのレンタルによって傷心する少女を癒やそうとする青年。
しかし、少女は実兄により傷つけられていく。
その傷つく様を見ていられず、青年はついに「叶実、俺と一緒に暮らそう」
両親の他界、優しかった兄の豹変、独りぼっちで傷ついた少女は昔の兄の優しさを求め、“おにいちゃん”をお金でレンタルする。
そんな孤独な少女と優しい偽兄の時間もついに終了に！感
感動の最終巻!!!
最終巻はALLコミックス先行描き下ろし!!!”

レンタルおにいちゃん第4巻見どころ

家族愛をレンタルする叶実。
家族のいない辛さを痛いほど知っている慎。
叶実を救う唯一の手段として偽りの兄をレンタルすることで、関係をつなぎとめ救いの手を差し伸べる。
そんな二人が友人たちと一緒に笑顔のハッピーエンドを目指し奮闘する物語。

この漫画『レンタルおにいちゃん』では、よくある年の差カップルといった、ゴールは恋人の関係ではありません。
純粋な心をもつ少女が、ごく普通の兄弟関係、本音を笑顔で語れる友人。
ありふれた笑顔の日常を取り戻す、ピュアなストーリーを楽しむ漫画です。

レンタルおにいちゃん第4巻レビュー

家族の絆を失い総悲観で偽物の家族愛をレンタルする女子小学生。
両親を事故で失い、唯一の兄も精神的に病み引きこもりを続けている。
彼が引きこもるきっかけとなった学生時代が語られる。
叶実を守るためにイジメに逆らわず耐えていた。

両親の夫婦喧嘩の原因は自分で、産まなきゃよかった、ゴミ同然とまで言われ精神的ショックを受ける。

そりゃ引きこもりたくもなるし、人間不信にもなるわな。
だからといって、その憎しみの矛先を妹の叶実にぶつけるのはいかがなものかとは思います。
叶実はというと理不尽な憎悪をぶつけられても、慎やその友人が心の支えとなり、小さな手を兄に差しだしていく健気さ。

その思いが届いた瞬間、こみ上げてくるものがあります。

やがてランドセルを背負っていた少女はセーラー服に身を包む少女へ成長を遂げる。

兄とともに二人三脚で失った時間、関係を取り戻してきた。
それを支えてきた慎と友人二人。
ごく普通につくられていない笑顔で過ごせる日常。

最初は叶実の心の支えとなり、成長した美少女と恋愛面を含めた年の差カップルでのハッピーエンドだろうと思っていました。
終わってみれば、そこに男女としてのラブはなく、純粋に救いの手を差し伸べ、信頼を築いた漫画。
年の差恋愛ものを期待すれば、もしかしたら期待はずれの結末かもしれません。
私もその一人ではあります。
でも、ラブコメ期待値以上の感動を与えてくれた『レンタルおにいちゃん』はオススメできる漫画だと思います。