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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 3巻 レビュー:深まる絆と大きく動きはじめた周囲の人間関係

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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。のあらすじ

5年片想いした相手にバッサリ振られたサラリーマンの吉田26歳は、ヤケ酒の帰り道、路上に蹲る女子高生「沙優(さゆ)」と出会う。
「ヤらせてあげるから泊めて」「そういうことを冗談でも言うんじゃねえ」「じゃあ、タダで泊めて」となし崩し的に始まった、家出JKとオッサンの同居生活ラブコメ。

3巻ともなると、2人でいることがすっかり当たり前になってきた、家出JK・沙優とサラリーマンの吉田。
自分とまっすぐ向き合ってくれる吉田と同居するうちに、沙優は自分の将来を見つめ、実家へ帰る覚悟を決めつつあった。そんなとき、吉田と同じ会社に、高校時代の彼女・神田先輩が異動してくる。吉田がかつて付き合っていたひと。予想もしなかった存在に、沙優の心はかき乱される。「私のことは、どう思ってる?」「吉田さんにとって、私って、何?」さらには戸惑う沙優のバイト先へ見慣れない高級車が現れて――サラリーマンと女子高生の日常ラブコメディ、波乱の第3巻。

3巻レビューと少しネタバレあり

著者「しめさば」、イラストレーター「ぶーた」がタッグを組んだ、家出少女と独身リーマンの日常ラブコメのライトノベルも早いもので3巻になります。
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 3巻での注目すべき登場人物はこの二人。

吉田が教育係を勤める新人OLの三島柚葉。
そして吉田の会社に、高校時代の彼女「神田 蒼」が異動してくる。
吉田に恋心をもつ柚葉は、そうでなくても吉田の上司であり、5年間想いを寄せていた後藤愛依梨という目の上のたんこぶがいて、同居している沙優という恋敵がいて不利な状況。
それなのに元カノという強烈な存在と、近づきたくても次々と壁がたちはだかってしまう。

もちろん吉田と沙優がくっついてハッピーエンドがベストなのはわかる。
でも、吉田の周囲に集まる女性があまりにも強烈な存在感をはなち、普通な存在感に陥ってしまっている柚葉。
ごく普通の環境であれば、こんなに良い子はいないし、間違いなくお嫁さん候補No1といってもいいくらい良い子だと思う。
それだけに、この涙のイラストはグッとくるものがある。

家出生活の終焉が近づく包囲網

一方で主人公とヒロイン沙優の心の距離はより縮まっている。
お互いに同居人から好きという感情に移行しているであろうと感じられるようなシーンが見受けられる。


挿絵の沙優の可愛さをもってすれば、好きになってしまっても何らおかしくはない。
いつまでJKと成人というリミッターで、感情を抑えられるか時間の問題な気もする。
しかし、家出少女を探す身内による包囲網が着々と狭まってきて、二人の時間が短いものであることも3巻ではひしひしと感じられる。
4巻に向けて、いいところで3巻は終わってしまっているわけだが、年の差ラブコメディもフィナーレに向かいはじめている感が強い。
とても気になる終わり方をしているが、唯一の救いは、作者のしめさば氏が比較的短いスパンで続刊をだしてくれること。
来月くらいにでも4巻を出してくれると嬉しい。それくらい続きが気になる、ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 3巻でした。

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