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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 2巻 レビュー:同居するJKとサラリーマンが選んだのは、前に進むための終わりの約束

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ひげを剃る。そして女子高生を拾う。のあらすじ

5年片想いした相手にバッサリ振られたサラリーマンの吉田26歳は、ヤケ酒の帰り道、路上に蹲る女子高生「沙優(さゆ)」と出会う。
「ヤらせてあげるから泊めて」「そういうことを冗談でも言うんじゃねえ」「じゃあ、タダで泊めて」となし崩し的に始まった、家出JKとオッサンの同居生活ラブコメ。

2巻レビューと少しネタバレあり

著者「しめさば」、イラストレーター「ぶーた」がタッグを組んだ、家出少女と独身リーマンの日常ラブコメのライトノベルの2巻です。。

「もう少しだけ一緒にいてくれませんか」
2巻はこの言葉がすべての気がします。
吉田は5年間想いを寄せていた後藤さんへ想いを、沙優は家出をして泊めてもらう代価として身体を支払ったことに対する後悔とそこから抜け出して未来に進もうとする中での葛藤が描かれています。

そんな中で最大の山場は、過去に代価を支払った男「矢口」との再接触。
コンビニでバイトをはじめて、独り立ちしようとした矢先に過去の男があらわれ、そして吉田のいない同居生活の部屋に二人きりとなるシチュエーション。
「うちにいた時は、毎日したじゃないか」と、再びカラダを求める矢口。
間一髪で吉田が助けに入るが、吉田と矢口のやり取りの中で、代価を求めているのは変わらない。カラダなのか家事をさせて助けている正義感を得ているかの違い。
矢口のやっていること自体は気に入りませんが、言っていることは何となく説得力を感じるものだった。

誰も助けてくれる人なんていない。そんな思いから自暴自棄となっていた。
しかし、初めて守ってくれた吉田と出会って、自分を受け入れてくれる友人と出会って、逃げるだけでなく、未来に向かって歩き始める沙優。
同居生活の期限にはじめて触れ、二人は進んでいく。
ラブラブなハッピーエンドではなく、キスして将来くっつくんじゃないかといった含みも現時点ではありません。
むしろ別れの約束をした二人が離れる時こそが、この関係にとってはハッピーエンドなのだと。
「もう少しだけ一緒に」その時がくる日まで、二人はともに人生を歩んでいく。
1巻よりは重い展開ですが、読み終わるとなぜか心が軽くなる、そんなラノベでした。

物語は続く

最初に最終巻と書かせていただきましたが、作者のしめさば氏より物語はまだ完結していないとのご指摘を直々にいただきました。
勝手に終わりだと思いこんでいました。
訂正してお詫び申し上げます。
しかし、3巻がでるかどうかわからないにしても、この物語の続きがまだ読めそうなことについては、これはものすごい朗報でした。
もしかして二人がラブラブになる可能性もあるのかな?
まだまだ楽しませてもらえそうです。

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