味噌汁でカンパイ! 10巻 レビュー:家族の愛に包まれた両家公認の幼馴染ラブコメ

笹乃さい氏の漫画『味噌汁でカンパイ!』10巻を購入しましたので感想レビュー(少しネタバレあり)です。

味噌汁でカンパイ! 10巻 あらすじ

善一郎の心にずっと引っかかっていた
あの日の母親との思い出、父親との約束…

季節は梅雨。
しとしとと雨が降りしきる日に、善一郎がまた一つ大人になる。

心の奥の方が、ほっと温まるハートフルお味噌汁漫画、記念すべき第10巻。
八重との、波乱万丈な北海道旅行編も収録!

制服+エプロン、幼なじみ+おふくろの味。
心に沁みわたる新しいグルメコミック。

味噌汁でカンパイ! レビュー

味噌汁でカンパイ!は八重と善の幼馴染同士の中学生の味噌汁で繋がるラブコメ。
父子過程で育った男子中学生の善一郎、通称:善。ひょんなことから毎朝隣の家に住む幼馴染の女子中学生の八重がお母さんとして毎朝善の家に出向いて朝ごはんを作ることが日課になっていた。

主題である味噌汁については様々なものが出てきて、ちょっとしたウンチクも随所随所で紹介されています。

八重に片思い中の善はドキドキするも、一方の八重はコイバナが大の苦手。
善のことを母としての立場でしか見ていなかったが、徐々に距離を縮めていくうちに、淡い恋心が薄っすらと見えてきたように感じます。
雷雨で停電になった時、物音が聞こえてきたところで善が確認しに行こうとすると、後ろから抱きつくように止めます。
「善はあたしが守るって決めたの」
いい雰囲気になっても母親代行としての感情が恋という感情を打ち消します。
後からやりとりを思い出して照れるところに、物語の初期にはみられなかった感情があるのだと思えるのは、二人の関係が進展している証拠なのかなと思います。

GWの休みを利用しての八重の家族旅行に同行する羽目になった善。
今は亡き母を思い出してしまいます。

一方、八重は姉とコイバナ。
善との関係に恋愛とか恋人とかを意識づけされるも、戸惑いちょいパニック状態。
男の子として意識しているのは間違いない様子です。

新月の夜空を二人で眺めるその姿は、素敵な恋人同士にしかみえません。
八重のご両親はすでに外堀を埋めて二人を結婚させたいくらいに思っているので、両親公認の仲。
双方が好きと認めればすぐにでも結婚できそうな環境にはあります。

二人の夫婦ぶりは10巻でももったいぶることなく全開で見せつけてくれます。
バス停で旦那の帰りを待つ八重。見つけやいなや「おかえり」と満面の笑みで出迎えてくれます。

突然の雨にびしょ濡れになるや、善の家になんのためらいもなく転がり込む。
警戒心は微塵もありません。
善は濡れた髪に透けた制服姿にドキドキが止まりません。

善の大きめの服に袖を通す八重。
同棲中ですかって感じ。
この時は普段どおりに接するも、翌日恥ずかしいことしてたと思う八重。
まだ恋人にはなっていないけれど、それ以上の仲。それでもほんわかとした雰囲気で、見ているこっちもほっこりできるのがこの作品の醍醐味。
10巻でも、読んでいるこちらも幸せのおすそ分けをいただけました。

雨の降る夜、善の父は善が15歳、妻が亡くなって10年という数字にびっくりする。
衰える自分の体に年月の早さを感じる。
妻が病床のベットの上でつぶやいた言葉
「年を重ねられるのは生きてる証だよ」
可愛いおばあちゃんになるのが夢だった妻は、願いが叶うことなくこの世を去った。
お母さんが帰ってこないことに寂しく泣き続けた幼い頃の善。
「お母さん・・・いつ帰ってくるの?」その問いかけに「冬が、来る頃には帰ってきているよ」と大人の嘘をつく。

誕生日に母の仏壇の前で物思いにふける善。
年を重ねても変わらない母への思い。
八重がお母さんとして家に来てくれていることに、すごく救われているのだろう。
とても温かい気持ちになれるこれまでの家族とこれからの家族の物語。

心が疲れたそんな夜におすすめの漫画です。

商品概要

  • 発売日 : 2020/9/11
  • コミック : 192ページ
  • ISBN-10 : 4098502380
  • ISBN-13 : 978-4098502387
  • 出版社 : 小学館