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【泉さんは未亡人ですし…】レビュー:昭和薫る未亡人と医学生の添い寝から始まる恋物語

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板倉梓『泉さんは未亡人ですし・・・』のコミックを購入したのでレビューです。

未亡人との昭和時代のラブストーリーを現代のタッチで描く

『泉さんは未亡人ですし・・・』昭和はじめの時代設定。

めぞん一刻を代表とする昭和に人気のあったラブコメ漫画の設定を引き継ぎ、現代のタッチで描いたなんとなく懐かしさを感じられるような漫画。
主人公の本間 肇(ほんま はじめ)は医大生。下宿先に着いてみるとそこには美人の管理人さんがいた。

ヒロインが管理人かつ未亡人という設定は高橋留美子『めぞん一刻』好きの私にはドンピシャな物語設定。
その管理人の泉透子は22歳。若くして旦那を病気で亡くした未亡人。現在は看護婦として働きながら、空き部屋で下宿を営んでいる。

手違いでともに暮らし始めた二人が徐々に心の距離を縮めていくという、王道のラブコメ。
透子は旦那を亡くしてから眠れない日が続き、不眠に悩んでいた。

夜中にほんの些細な出来心で肇の布団に潜り込んでしまい、そのまま不眠が嘘のように眠りについて朝をむかえてしまう。

当然のごとく肇は起きて横に美女が寝ていることに衝撃をうける。

透子から不眠であること、そして肇の横に添い寝するとすぐに眠れたことを伝えられる。
そして「隣で眠らせてもらえませんか」と、衝撃的なお願いをされる。

添い寝をしはじめてから睡眠不足はまたたく間に解消され、顔色もよくなり、看護婦の仕事も順調にこなせるように戻った。

男性としてみていない透子は油断してはだけていても気にしないほどに信頼を寄せるようになっていた。

男としては悲しい限りだが・・・
物語に関係ありませんが、個人的に昭和を感じさせる建屋や背景等に少し和みます。

前の旦那との過去も含めて好きになる

やがて二人は恋に落ちます。


そうなってくると当然のごとくお互いに気にするのが前の旦那の存在。
男側視点では前の旦那といたときはどんな感じだったのだろうか、それと比べて今の自分は幸せにしてあげられるのだろうか、そんな心配をするようになります。

でも女性側からしてみれば旦那がいて、今の自分がいる。そして、過去という後ろを眺めることではなく、肇との前を向いて歩んでいきたい。

比べたりすることなど微塵もないことを伝え、ともに歩んでいくことを決意する。


「一緒に生きていきましょう」

昭和という時代設定があるからこそ、この王道の未亡人ものの恋愛もすんなりと受け入れられる感じがしました。
これが令和という時代設定だったら、今更こんな古い設定ありえないとか、他の登場人物や周囲の環境とかでほのぼのとゆったりとした時間を感じることなく、物語に入り込めなかったんじゃないかと思ったりもします。
物語と時代の設定がうまくマッチングしてより良質な漫画作品になったという良い例かな。
めぞん一刻にはまった世代には間違いなくおすすめできる作品だと思います。

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