楽園 Le Paradis 第40号(2022年10月30日発売)に掲載された、蒼樹うめ氏の漫画『微熱空間』の第27話についてネタバレありの感想記事です。
微熱空間 あらすじ
ヒロインの女子高生の中ノ瀬亜麻音とその弟の瀬川直耶は両親の再婚によりある日突然同い年の「姉弟」になった。
次第に距離を縮めていき、告白はまだだが、ついにキスをする関係にまで男女の関係になる。
両親のためにも家族でいないといけないという思いをもちつつも、LIKEからLOVEに確実に変化していく二人。
家族をとるか恋人をとるかで揺れるラブストリーに、変化の起爆剤となるか、同性愛者の恋敵が心理的に揺さぶりをかけてくる。
微熱空間 27話 レビュー
夏休みが終わって学校へ重い気持ちで登校する亜麻音。
そんな夏休みボケが抜けきれない亜麻音は一番の親友である「九条 郁乃」とファミレスでお茶をする。
進路調査票の提出から大学への進学の話になるのだが、そこから一人暮らしの話題にもっていく。
郁乃の狙いはわかりやすい。
同性でありながら友達以上の感情を持っている亜麻音が直耶のことを、弟ではなく一人の男として見ていることに気づいたからである。
家で何かあったことに勘づき一気に攻める郁乃。
最も恐れていたけど、なんとなくそうなるのは時間の問題だったと思っていた。
黒い心のモヤが二人の恋路を邪魔しようと動き出す。
この闇落ちモードはあかん。せっかくの純愛ラブコメで良い雰囲気で楽しめていたのに、こういう展開は正直いらないと個人的に思います。
「アイツが亜麻音に好意出してきたんでしょ」と問い詰める。
家族としてはよくないこととわかっているだけにあえて声に出して第三者から言われると優しい亜麻音は自分を責めるようになってしまう。
それによって別れさせようとういう魂胆なんだろうけど、本当に邪魔でいらん。
ほら、曇る表情になった。
優しい子を心理的に動揺せせて追い詰めて別れさせる。本当に好きなわけではなく、距離が近づきすぎた一時の迷いだとして、これ以上距離を縮めることへの牽制のつもりなんだろうけど、これでしばらく進展がなくなるじゃん。
年3回(2月、6月、10月の各下旬発売)、しかも今回も16ページとしかないんだから、見ていて悶えるようなラブラブなところを読みたいんよ。
次回でこの流れから、逆にお互いの愛を確かめ合う展開に急展開しないかなと期待をしつつ、楽園 第41号 2023年2月28日発売まで4ヶ月おあずけです。
微熱空間はキャラクターのイラストは可愛いし、義姉弟ものラブコメとしても完成度が高く大好きですが、物語の進みが遅すぎるのが唯一の欠点。1年に1回コミック発売とか限定にしてほしいくらい。コミックは2年に1巻だし。おあずけが辛い作品です。
あと、電子書籍版を1ヶ月遅れではなく同日発売希望です。雑誌はかさばって困ります。
商品概要
- 出版社 : 白泉社
- 発売日 : 2022/10/31
- コミック : 456ページ
- ISBN-10 : 4592770609
- ISBN-13 : 978-4592770602
- 寸法 : 17.9 x 2.8 x 25.7 cm