アニメ映画【宮崎駿『風立ちぬ』】レビュー・感想:監督最後の作品は独特の世界観とメッセージでハヤオスパイス満載

先日、宮崎駿監督が引退を宣言しました。
最後の作品になる可能性が大きい「風立ちぬ」。それほど興味はなかったのですが、映画館で宮崎駿監督作品がもう観れないとうのであれば、いかざるをえないと思い、急遽会社帰りに映画館へ行ってきました。
行ったのは地元のユナイテッドシネマ入間。
レイトショーということで1200円で入れました。
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実際に映画が始まって最初に驚いたのが、音声がモノラルだということ。
7チャンネルサラウンドとかが当たり前の映画界において、まさかの音響。
音が横からや後ろから迫ってくるという音の広がりの楽しみはありません。
しかし、風立ちぬにあってはこれが実にしっくりきます。
声もとても聞き取りやすく、ストーリーに専念できます。
プロペラの音とかをヒューマンボイス(人の声で効果音を再現)にするというのはいかがなものかと思いますが、まぁジブリ作品だからしっくりきたのだと思います。ハリウッド映画でやられたら嫌ですけど。
映画のエンドクレジットでドルビー社のマークを見なかったのははじめてかも・・・
風立ちぬパンフレット
ストーリーは主人公の堀越二郎の半生を淡々と描いたヒューマンドラマという感じです。
派手な演出もなく、ストーリーに派手な起伏はありません。
主人公が飛行機を設計し、途中で出会うヒロイン里見菜穂子とのラブストーリーを織り交ぜ、零戦が完成するまでを描いています。
ちなみにヒロインの里見菜穂子が架空の人物というのは後から知りました。

前半は主人公が飛行機の設計に夢見て、飛行機会社へ入社。延々と設計をしていくNHKのドキュメント番組みないな感じで、実に退屈でした。家で見ていたら思わず早送りしたくなるくらいです。
今までの宮崎駿監督作品のノリを期待してはいけません。
しかし、後半は時間がたつのを忘れるくらいのめり込めました。
面白くなるのは震災でヒロインを助けた数年後に再会するシーンからです。ラブストーリー物が単純に好きなだけかもしれないんですけどね。
どんな風になるかは映画をみていただきたいので、書きませんが、実に健気で素敵なヒロインです。
風立ちぬパンフレット内容
最後に荒井由実の「ひこうき雲」が流れるわけですが、この映画を締めくくるにはこの曲以外にはないと思えるくらい、ぴったりの曲です。
この曲が40年前の曲とは思えません。
この主人公のように夢見た仕事に就き、仕事に夢中になれ、そして恋もまっすぐ、全てにおいて全力で生きている人生・・・羨ましいです。

総括としては、観て損はない映画だと思いました。
ただ、タバコをやたら吸うシーンが多く、キスを何度もし、新婚初夜まであります(エロはありませんよ)。
小さな子供と一緒には行かない方が良いかもしれません。ストーリーも小学生くらいだと小難しいかな?という印象も受けました。
宮崎駿監督としては珍しく、子供にうけるファンタジーを意識した作品ではなく、純粋に作りたい作品を最後に作ったのかもしれません。

Blu-rayが発売されたらもう一度みてみたいと思います。

※本作品中に関東大震災の描写が入ります。揺れ、火災、パニックに陥る人々が短い時間ですがあります。3.11のフラッシュバックがある方はご注意ください

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