男性恐怖症の芦原向日葵。
度胸試しとして友人に進められて、通学途中でみかける甲斐悟に告白。まさかのOKからお付き合いをはじめる・・・
そんな嘘から始まったラブストーリーが、卯花つかさ「はじおつ。」。
3年半の連載をえて、第5巻で完結となりました。
本気で好きになっていることに気づいた向日葵は、悟に本当のことを告げようと何度も試みる。
しかし、言うことによってお付き合いが終わることをおそれ、言えない日々が続きます。
常に物言いたげで、何か怯えている向日葵。鈍感な悟もさすがに気づきます。
最終巻にきて、友人の丙崎晴周と樫野やえにも恋が芽生えます。
Wデートで向日葵のために苦手な絶叫マシンを乗り続けて気分が悪くなった悟を介抱する向日葵。
本当に好きなことを再確認します。
ついに度胸試しで告白したことを告げる決心をします。
悟が付き合い始めて5ヶ月が経ったというセリフをきっかけに、「本当は始まってない」と向日葵が本当のことを切り出します。
「あの日の告白、本当はただの度胸試しだったの」
本当のことを告げられた悟。動転した彼は「ごめん」と一言残して去ってしまいます。
最悪の結末を迎えた二人。向日葵はその場で泣き崩れてしまいます。
嘘の告白と知ってどうすればいいかわからなくなった悟。
友人に始まりはどうであれ、付き合ってきてお互いに過ごしてきた時間。気持ちに偽りがないこと。
今の自身の気持ちを素直にぶつけるよう諭され動き始めます。
度胸試しを言い出した、柊子からも謝罪される悟。
お互い好きな気持ちを再確認し、会いたい一心で、はじまりとなった告白の場所に向かい、二人は再会します。
今までの思いの丈を告げ、そして「始まってないって言うならもう一度始めたい。だから、俺と付き合って下さい」と、今度は嘘偽りのない告白を、悟からします。
このシーン、かっこ良すぎて背筋が震えました。
向日葵の答えは聞くまでもなく「はい」。涙腺崩壊してしまいます。
この後のセリフがまた素晴らしい「会えて良かった」「向日葵さんの本当の気持ちも聞きたい」「またメールもしよう」「たまには電話もいいね」「朝も一緒に行こう」「一緒にいろんな所に出かけたいね」
全てのセリフに涙ながらに「はい」と応える向日葵。
今まで当たり前にしてきたこと。それができる幸せ。それを噛みしめるようにお互いに確認していくシーン。
これ以上ないハッピーエンドで、はじおつ。完結です。
アニメ化されたら全巻Blu-ray買ってしまうであろうほどの傑作です。ありきたりな学園ラブストーリーですが、他の恋敵がでることもなく、主人公がモテるようになるとか、ラノベや漫画では必ずある非日常的な出来事は一切ありません。へたに間延びさせることもなく、純粋に二人の間で日常的におきる普通のカップルの話。そこがまた好感度が高かった。ヒロインであるひまりんも最高に可愛かったし、当面はこの作品を上回る学園恋愛ものはでないかな。なんて思うほど、私の中ではラブコメ漫画史上No.1の作品となりました。